商用カメラマンに求められるもの


実際に消費者が手に取って確認できないネットショップの商品では、その商品写真によってもたらされるイメージが購買意欲を左右します。

だからといってやみくもに商品を美化した写真を載せては、「実際に届いた商品とショップで見た商品が違う」と苦情にもなりかねないので、商用カメラマンに求められるのは、いかに正確な商品イメージを消費者に伝えるかではないでしょうか。

ただ正確さだけを重視してただ商品撮影をすればいい、というものでもありません。

実はその商品の使い道を視覚情報として消費者に届けるのも、商用カメラマンの技術だからです。

例をあげるとお饅頭をネットショップで売りに出すために商品撮影するとします。

その時にただ白背景で撮影するのと、紅白やめでたい絵柄を背景にするのとでは見る側の受け取り方は違ってきます。

後者の写真なら、知り合いのお祝いにネット注文しようと思いつく人がいるかもしれません。

お饅頭を乗せる皿ひとつでも、和風・洋風両方のイメージを引き出せます。

同じ理由で腕時計を撮影する時も、特にメンズ用でもレディース用でもなければ、背景を変えるだけでころりと印象が変わりますね。

ジーンズに使用するような布を背景にするとラフな格好の男性が使用する商品に見せられます。

写真を掲載するネットショップのターゲット層次第では、同じ時計でも売りたい年齢や性別は変化しますから、いかにそのネットショップに見合った正確な商品撮影が出来るかが商用カメラマンの腕の見せ所ですね。