影の使い方をマスターしよう
インターネットショップなどに掲載する商品写真は、綺麗に撮れているに越したことはありません。
しかし、綺麗に撮りたいあまりに過剰な演出をすると、写真と実物との見た目にギャップが生じてしまいます。
商品写真は芸術作品ではなく、あくまで商品の魅力を正確に伝えるための情報素材であることを忘れてはならないのです。
さて、近年は安価な撮影用ライトが機材メーカーより発売されていますし、簡単に物撮りができるキットも販売されています。
また、デジタルカメラも高性能で安価なものが増えているので、少ない投資で綺麗な商品写真を撮ることが可能です。
ただ、写真の出来映えにこだわりすぎると、せっかくの道具が台無しになってしまう場合があります。
たとえば、撮影ライトの当て方によってモデルである商品にできる影が大きく変わるのですが、商品を綺麗に見せたい余りに陰影がくっきりした芸術的な作品を作っても商品写真としては失格です。
むしろ、ライトは影を無くすために使用した方が、適切な商品写真が撮れます。
余計な影がなく、スッキリとモデル全体のディテールがわかる写真こそ、良い商品写真なのです。
また、影を無くす方法を覚えれば、影を有効に活用する方法も自ずと理解できます。
影の消し方と影の出し方の双方をマスターすれば、自在に素敵な商品写真が撮れるようになります。